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2011/10/02

桂雀松「磐若寺の陰謀」ほか

【世紀末亭】2011年10月2日定期アップ

●桂雀松「磐若寺の陰謀」:原作・小佐田定雄氏
近畿圏のとある村に「磐若寺(はんにゃじ)」という荒れ寺があった。昔はずいぶん盛んだったらしいが、今では檀家の衆にも見放され、壊れた山門の修理もままならない。そこで、一計を案じたお住持は見世物小屋の親っさんと謀って「近々裏の古池から龍が昇天するかも」と、作り話をばら撒いて参詣人を集めることにした。見事、陰謀は成功をおさめ賑わいを取り戻したある日、一天にわかにかき曇り雷鳴轟くなか、池の水が吸い上げられるように持ち上がったかと思うと……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug477.htm

●桂米朝「三年酒(さんねんしゅ)」
「仲良し三人組みの又七が急死した」との知らせに喜六と清八が驚いて駆け付ける。死因は大好きな酒を呑んでの急性アルコール中毒らしい。女房のおとわさんを慰め、何か遺言めいたことを言ってなかったか尋ねると「葬式は神道にしてくれ」常日頃言っていたという。それなら希望どおり神道で葬式を、と段取りにかかると……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug315.htm

             * * * * *

基本的に【世紀末亭】で取り上げる噺は「古典落語」ということになっています。作者や作られた年代が分からなくなっている、百年以前の噺は明らかに古典、比較的新しい明治・大正期の新作も十分すぎる古典、昭和も大戦前までなら古典と言って差し支えないと思います。

ところが戦後、それもごく最近作られた新作落語・創作落語と呼ばれるものにも「これは古典にしたいな」と思う噺がたくさんあり、頃合を見つけていつか紹介しよう、と録り溜めているのです(いくつかは既にご紹介しました)。それらは一般に「擬似古典」あるいは「偽古典」と呼ばれ、時代を古典と同年代に設定したものなのですが、中にはつい昨日の出来事を語ったような新作もあります。

基本の古典落語がほぼ出揃ってしまった今、それら新作・創作に手を付けようか、との思いが何の前触れもなく湧いてきてしまい、ここ数日いろいろ物色中なのであります。で、あくまで「上方古典落語の【世紀末亭】でありたい」との兼ね合いから、選択の線引き基準というものがあるのは当然でして、強引・独善的ではありますが、可否の分かれ目をちょっと考えてみました。

擬似古典・偽古典、これは無条件で可。アスファルト舗装に混じって未舗装の道路・地面を想起させる噺は可。窓枠はアルミサッシではなく木枠なら可。時代に関係なく人間の心理の妙を主題に扱っていれば可。蛍光灯より白熱電球が目立てば可。カレーライスはいいけど、ビーフストロガノフは微妙だな、朝食はパンよりご飯がいいな、ベッドより布団やろ、ウォークインクローゼットはダメで押し入れだな、などなど……

今後、どんな新作噺が登場するかお楽しみに、と言いましても次回10月16日は純古典落語「一眼国」ですけど。

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