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2009/09/20

(二代)桂小南「福は内」

【世紀末亭】2009年9月20日定期アップ

新型インフルエンザ国内初感染者が発見されてから4か月が経ち、当時の異様とも思える集団マスク姿はすっかり消え去りました。インフルエンザの脅威がなくなったのかといえばそうではなく、8月に入りいよいよ本格的な流行期を迎え、2学期が始まって早々学級閉鎖が相次いでいる状況です。

用心深い人は今でもちゃんと装着してらっしゃるとは思いますが、クソ暑い盛夏にマスクを着けたくない気持ちが優先して、インフルエンザ感染のことなど二の次だったのでしょう。というより、この状態が妥当であり、5月のマスクパニックが尋常ではなかったと解すほうが適切かもしれません。

この新型インフルエンザ、正式(?)には「(A/H1N1)2009年新型インフルエンザ」と称するとか、こしゃくにも敵は自己変革の努力を怠らず、日々おのれの姿を変化させながら種の保存を図っています。先のインフルでは豚の体内で人に感染できるよう変化したことから、別名「豚インフル」とも呼ばれていました。

新参者「豚インフル」が世間から忘れられている隙を突いて、古参の「腸管出血性大腸菌O157:H7」通称「O(オー)157食中毒」が久々話題に上っています。暑い時期はやっぱり食中毒のニュースがなければ納まらないとばかり、サイコロ・ステーキ(端肉脂身接着成形人造生肉片)の内部にもぐり込んで全国チェーン展開したのは、つい2週間ほど前でした。

A/H1N1型といい、O157:H7型といい、同種の中で一つのモノを固定する際に「型式番号」で呼ぶと、その道のツウ、趣味人、風流人に聞こえる気がして、何気にか意識的にか口に出すことが多いように思います。例えば103系、201系、サハ、モハ、クモハ、クモユニ……、などなど。

今ここに101、102、103、と型識別された商品群があるとしましょう。101は1~2杯用小型、102は3~4杯用中型、103は4~7杯用大型です。大型はほぼ業務用と言っていいので、もともとご近所のスーパーには置いていません、棚に並んでいたのは小型と中型の2種類でした。

ところが、今年の春先から101の姿を見かけなくなり、102の40枚入り、100枚入り2種のみしか選択できなくなってしまったのです。大は小を兼ねるとはいえ、4杯用を1杯用として使うのは精神が安定しません、なんかもったいない。でもしかたがないから、102の上部をハサミでカットし101に偽装して使用し続けています。

その間、あちらこちらのスーパー、ホームセンターに出かけては101を探すのですが、どこにも置いていないところをみると、どうもメーカーが生産を中止した可能性が高いように思われます。売れ筋品種に的をしぼって収益を上げようという意図は否定しませんけど、1杯用コーヒー抽出フィルターが必要な人間がいることも忘れないでくださいね。

●(二代)桂小南「福は内」
ちょっとした風邪をこじらせて冥土へと旅立ってしまった一人娘のお福さん、地獄行きか極楽行きか、閻魔の庁でお裁きを受けることになる。閻魔帳を調べても悪行の記載はなく、見る目・嗅ぐ鼻に聞いても大した罪は犯していない。赤鬼に尋問させた結果、藪医者竹庵の誤診で手当てを誤り間違ってこちらへ送られてきたと判明、本人の希望どおりもう一度娑婆へ帰してもらえることになった。さっそく、赤鬼の付き添いで家にたどり着くと……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug467.htm

●桂さん福「しの字丁稚」
暇をもてあましたご隠居は、口達者な丁稚の定吉を相手に「当てもん」なぞなぞをして時間を潰そうと考えた。が、子どもにしては頭の回転が早い定吉にことごとく言い負けてしまう。そこで「死ぬ、しくじる、終いになる」の頭文字「し」は縁起が悪いので「し」の付く言葉を禁止すると言い出した。しの字を言わそうといろいろ仕掛けるものの、そこは定吉、やっぱりなかなか引っかからない。それではと「しびれ」を切らせるために定吉を正座させ、銭四貫四百四十四文(しかんしひゃくしじゅ~しもん)を勘定させることに……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug229.htm

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2009/09/06

(二代)桂小南「堀越村」

【世紀末亭】2009年9月6日定期アップ

夕方から宵の口にかけ、ランニングに励む人々を見かけることが多くなりました。アスリートが体力強化のために走るそれではなく、町内のオニイサン・オネエサン・オジサン・オバサンが、メタボ克服のために走るそれらしいということは体型と服装を見れば分かります。

中にはヘッドバンドからタオルやシューズまで、運動選手も真っ青なほどメーカー・ロゴ入り下ろしたてウェアでビシッと決めた方もおられますが、短パン・Tシャツ・スニーカーの普段着姿で、気負わず走っている方々のほうに、どちらかと言えば本気度を感じますね。

わたしの住む町内では、朝の8時を過ぎた頃にも人々の走る靴音が響いてきます。こちらは木底ミュールのカツカツ・コツコツでして、駅を目前に時計の針と競争しながら小走りに走る若い女性だろうな、と推理するものの表通りへ出て確かめる気力はありません。

カッツンミュールを履く女性ですから、ファッショナブルな装いに身を包み、髪はカール巻き巻きウンコ盛り、目元隈取り真っ黒メークの重武装で固めた出で立ちを勝手に想像して、そんな愛らしい若い女性が靴音高く颯爽と走る姿は……

大人が走るには理由が要ります。冒頭記した運動のため、または犯罪者が刑事から逃れるため、あるいは刑事が犯罪者を追いかけるため、この三つの理由でなければ走ってはいけません。理由なく走ることを許されるのは判断力のない子どもだけだと気付いて、もう10分早く家を出ようよ、お嬢さん。

●(二代)桂小南「堀越村」:後半が独立すると「お玉牛」
紀州と大和の国境、山また山を分け入った堀越村におるい・与治兵衛という夫婦ものが暮らしていた。朝から鉛色の雲がたれ込めた冬の日、やがて降りだした雪は夕方には一面の銀世界となり、綿を千切って投げるような雪がシンシン・シンシン、音を立てて積もってゆく。そんな夜更け、囲炉裏を囲んで仕事に精を出していると、トントントン表戸を叩く音が……「こんな夜に誰だろう?」と出てみると、そこには若い娘さんを連れた旅装束のお武家さまの姿があった……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug466.htm

●桂米朝「松医者」
「大事に大事に育てている盆栽の松が、最近どうも勢いがなく、出入りの植木屋に相談しても『手の施しようがない』と見放され、ご隠居はすっかり塞ぎこんでしまっている」と、徳さんから聞いて、喜ぃさんは小遣い稼ぎの方法を考えだしたのだった。植木医者だと称し盆栽を二十日ほど預かり、そのあいだによく似た盆栽を見つけスリ替えようというのだが……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug228.htm

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