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2009/08/16

(初代)桂小文治「木津川」

【世紀末亭】2009年8月16日定期アップ

ふと思い浮かんだ言葉をメモし、針小棒大に目一杯膨らませては、この定期アップの作文をでっち上げておりますが、1回分の長さには満たないものの、捨て去るにはもったいないキーワードが残ってましたので、ここに「小ネタ集」として蔵ざらえいたします。

▼ヒザオクリ
座敷スタイルの寄席に行ったことのある方ならご存じでしょう。主催者の予想を超えて客が詰めかけたとき、開場前に並べた座布団の配置では全員が座れなくなるので、少しずつ膝を前方へ送って詰めていってもらいます。そうすると、最後部にもう一列ないし二列、座布団を並べるスペースが生まれ、めでたく全員オッチョン。

のはずなのですが、上手な誘導員なら「最前列のお客さま少し膝を前へ、その次二列目、三列目……」順繰りに送って行くところ、下手糞誘導員は単に「ちょっとずつ前へ詰めてください」なんて言うものだから、客全員が勝手気ままに前へゴソゴソ、第二波ゴソゴソ、第三波ゴソゴソ……、詰まったようで詰まらないようで、結果オーライってか?

それ以前に、前方に空席があるにもかかわらず、誘導もせず膝送りの号令をかけたら、それは「席送り」でしょ。隣りの彼女と離れ離れは嫌やわ~いッ! 彼女おれへんけど。

▼ナマベイチョウ
我が国の誇る重要無形文化財「国宝」桂米朝師匠は、毎年のようにお体に不具合を生じ休養されます。もう年中行事になっていて「またか」の声も聞こえてくるのです。今年は軽い脳梗塞でお休みを取られていますが、去年までは骨折を繰り返されていました。昔からよく言う言葉「生麦・生米・生卵、生瓢箪は青瓢箪のもと、生米朝は骨折のもと」

▼モクトウ
全国高等学校野球選手権大会が真っ盛りです。8月15日の正午には試合を中断し、先の太平洋戦争犠牲者へ1分間の黙祷をささげるのが夏の風物詩として定着しました。このほか、いろいろな場面、いろいろな事件・事故・災害に対して黙祷がささげられていますが、おおむねその長さは1分間で、10秒とか3分とかはあまり聞きません。1分程度だからこそ亡き人への想いを募ることができるのでしょう「10分間の黙祷」なんてことになったら、途中で「モウソウ」がはさまるに決まってますから。

▼モズク
ツルリとした舌触りの「もずく酢」が箸休めに一品あると、普段の食卓が旅館の宴に変わる。わけはありませんけど、安く手軽に和の心を味わうことができ、糞暑い夏の献立に重宝します。今でこそしっかり頭の中で「海のモクズではなく、海のモズク」だと考えてから口に出せるようになりましたが、子どもの頃にはモクズとモズクの区別が曖昧でした。

●(初代)桂小文治「木津川」:創作落語?
真島は久しぶりに大学時代の友人である、長円寺の住職・佐伯の元を訪れた。ある研究のため話を聞こうと寺へ向かったのだが、あいにく本人は留守。おかしなことに応対した寺男は話を曖昧にはぐらかし、いつ戻るとも教えてくれない。仕方なく近くの宿に部屋を取り、詳しい経緯を番頭に尋ねると「女性関係のもつれから一人の女を自害させ、その呵責により千尋の藪へこもったきり出てこない」と言う。そこで、番頭に案内を乞うて藪の奥深く分け入ってみると……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug465.htm

●桂米朝「天王寺三題」
彼岸の人出を当てに沸き出るニワカ戒名書きに「ごりがりまからどぉじ」「まいまいちんしゃんどぉじょ」「せんしゅ~さかい、だいどぉくけんのちょ~、ほぉちょ~かじきくいちもんじのしろぉ、ふじわらのかねたか、ほんけこんぽんかじもとへぇべぇ、せんぞだいだいかこちょ~いっさい」漢字で書けと困らせたら、隣りの戒名書きがスラスラッと書き上げ、八十銭の代金を吹っかけられて逆に困ってしまう『戒名書き』ほか『ブラリシャラリ』『悟り坊主』の天王寺にまつわる小品三題。
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug227.htm

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2009/08/02

(六代)笑福亭松鶴「貝野村」

【世紀末亭】2009年8月2日定期アップ

毎日蒸し暑い日が続きますが、いかがお過ごしでしょうか? 太陽がギラギラして暑いならまだよろしいのですが、曇り空に雨混じりのジトジトがたまりません。これを書いている7月30日現在、梅雨前線は日本列島の真上に「ドカッ!」と音もなく腰を据え、いまだに北へ去って行く気配がありません。

天気予報によればこの鬱陶しい空模様が週末まで続くようで「梅雨明け宣言は月曜日以降になる」と言っておられました。また「立秋(今年は8月7日)を過ぎると、梅雨明け宣言はいたしません」とも。なるほど、気象学的にみれば梅雨明けしても、暦の上で季節が秋なら梅雨明けしない。合理的であるような、ないような?

そんなことには関係なく、たとえ宣言があろうがなかろうが既に部屋の温度計はグングン上昇し、間違いなく盛夏であることを示しています。29℃までなら何とか我慢できても、さすがに30℃を超えるとクーラーなしに過ごす根性はなく、リモコンボタンをポチッと入れては電気代の怖さにおののく毎日なのです。

そこで、ちょっとでも請求書の恐怖をなくそうと、扇風機併用による効率的なクーラーの使い方「少ない電気使用量で、いかに体感温度を下げるか」を実践してみました。暑さの限界値は人それぞれでしょうし、使用している機器や部屋の状態でも変動すると思いますので、もし試みられるなら次の方法でどうぞ。

まず、クーラー単独で稼動させ快いと思われる温度を求めます。そして扇風機のスイッチを入れ、弱風で首を振らせ部屋の空気を攪拌させます。この時の風速は3メートル前後、これだけで体感温度は2~3℃下がるはずですから、次にクーラーの設定温度を不快に感じる直前まで少しずつ上げていきます。

また、温度計を床下から40~60センチの位置にセットして実温度を測定すると、より科学的な実験に見えて心理上も冷却効果があると思われます……、嘘です。けど、クーラー単体 vs. 扇風機併用の体感温度と実温度の違いが目に見え、感心も得心もすることでしょう。

わたしの場合、クーラー単体で26℃まで冷やしていたのが扇風機併用で28℃になりました。2℃の差がどれほどの電気代節約になるのか? これがなんと1~2割節約になるようなのです。といって、ひと夏数千円浮かせるためにシャカリキに熱くなるほどのこともないですけど、今般流行の「エコ」に乗っかってみました。

●(六代)笑福亭松鶴「貝野村」:江戸落語「海野村」
船場のさるご大家の若旦那(二十二歳)は町内で今業平と呼ばれる美男かつ商売熱心な方で、番頭を連れましてひと月あまり九州を商用に回って帰ってまいります。帰って何が楽しみかと申しますと、丹波から女中奉公に来ているおもよ(十八歳)に風呂で背中を流してもらい、食事の世話をしてもらうこと、のはずだったのですが、そのおもよが「母病気」の知らせで里へ帰り、代理おもよと入れ替わっていたものですから、ドッと床に着いたきり伏せってしまったのです。なぜ伏せってしまったのかと申しますと、ほれ、あの病気、お医者さまでも草津の湯でも……♪
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug464.htm

●桂雀松「短命」
横町(よこまち)の質屋「十一屋」の旦那、養子さん(よぉっさん)がまた亡くなった。初代の養子さんから数え、これでもう三人目の葬式を出すことになる。悔やみに行く途中、物知りの甚兵衛さんの家に寄って「どうして、向こぉの養子さんはコロコロ・コロコロ死ぬのか?」聞くと「それは、超美人のお嬢さんが毒や」という回答。何が毒なのかさっぱり分からず、なおも詳しく解説してもらったところ「出養生、毒も一緒に連れて行き」だと分かり、家に帰って試してみると……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug226.htm

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