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2009/07/05

(初代)桂小文治「うらのうら」

【世紀末亭】2009年7月5日定期アップ

先日、とある落語会で常連のお客さんとお話しする機会を持たせていただきました。その中で「○○さんの出られる会でよくお会いしますね、ヒョッとしたら追いかけやってはんのとちゃいます?」と、お聞きしましたところが「溌剌とした若手のピチピチ会を選んで出席しているだけであって、○○さん目当てではない」と、きっぱり否定されたのです。

否定されると、それを否定したくなる性格(裏の裏性格)の持ち主であると自覚するわたしは「い~や、年間に通う落語会中、○○さんの出演率を調べたら、きっと多いに違いない」とか、いつもの自分勝手な収束を試みるわけです。そんな思いつきを言ってみたものの、わたし自身について、どんな傾向でもって落語と付き合ってるのか意識したことはありませんでした。

そこで、2008年7月2日から2009年7月1日までの1年間、全227高座を元に、「演者」「一門」を数値化・可視化し「わたしの好む噺家・一門は?」を調べてみることにします。ついでに、どんな「演目」に当たることが多いのかも出してみましたが、こちらは「これを目当てに聞く」のではなく「演者さんが好む」というほうが正しいように思われます。

             * * * * *

(2008年7月2日 ~ 2009年7月1日、全227高座)
【個人部門】
第1位(27高座)桂出丸
第2位(13高座)桂米二、桂こごろう
第4位(12高座)桂紅雀
第5位(11高座)桂文太
第6位(10高座)桂雀五郎
第7位( 9高座)桂雀三郎、桂千朝
第9位( 8高座)桂文華
第10位( 6高座)桂雀松、桂さん都、桂そうば
……………………
第13位(5高座)桂文三、桂ちょうば、桂雀太/第16位(4高座)笑福亭三喬、笑福亭生喬、桂福車、笑福亭福笑、笑福亭扇平、桂とま都、桂文珍、笑福亭鶴志/第24位(3高座)林家花丸、桂雀々、桂宗助、桂米団治、笑福亭由瓶、桂二乗/第30位(2高座)笑福亭遊喬、桂まん我、桂雀喜、笑福亭智之介、笑福亭仁勇、桂米左、桂阿か枝、笑福亭喬介、笑福亭呂竹、桂米八、桂春菜、桂吉坊、笑福亭右喬、笑福亭仁扇、笑福亭仁智/第45位(1高座)桂福矢、笑福亭仁福、笑福亭仁鶴、桂すずめ、林家卯三郎、笑福亭生寿、桂吉の丞、桂三四郎、笑福亭瓶生、笑福亭仁嬌、桂文昇、桂枝三郎、桂文福、桂吉弥、桂団朝、月亭八方、桂小春団治、桂ざこば、笑福亭鉄瓶、林家竹丸、露の吉次、桂かい枝、桂文鹿、桂福丸、林家染丸、桂七福、桂一蝶、桂佐ん吉、笑福亭銀瓶、林家染二、桂ひろば、笑福亭喬若、桂楽珍、桂わかば、笑福亭鶴二、桂よね吉、桂歌之助、古今亭志ん橋、月亭八天、月亭遊方、林家うさぎ、桂しん吉、桂さろめ、露の都

【一門部門】
第1位(161高座)米朝一門
第2位( 48高座)松鶴一門
第3位( 32高座)文枝一門
第4位( 17高座)春団治一門
第5位( 11高座)染丸一門
第6位( 2高座)五郎兵衛一門
第7位( 1高座)志ん朝一門

【演目部門】
第1位(5高座)蔵丁稚、牛ほめ
第2位(4高座)ろくろ首、つる、道具屋、植木屋娘、寝床、持参金、犬の目、胴乱の幸助、手水廻し
第3位(3高座)八五郎坊主、住吉駕篭、明石飛脚、阿弥陀池、饅頭こわい、近日息子、寄合酒、代書、延陽伯、崇徳院、看板の一、くっしゃみ講釈、天災、不動坊、へっつい盗人、はてなの茶碗

【珍品部門】
・桂福車「首屋」・桂文太「猫定」・笑福亭三喬「べかこ」・笑福亭三喬「欲の熊鷹」・笑福亭生喬「笠碁」・桂七福「粗忽長屋」

             * * * * *

【自己分析】
ということで、2位以下を大きく引き離しダントツ1位は桂出丸さんの27高座。全体を見渡して、いわゆる「爆笑系・創作系」を好んで選んでないようなので、型としてはオーソドックスな古典を好む、しかし、安定よりもスリルを楽しむ傾向が見受けられます。

出丸さんの落語はまさに「次に出るフレーズを読みきれない」その場、瞬間、テンション、アルコール抜け度、体温、気温、諸々……、計算しきない緊張・インプロビゼーションの趣があり、当たればグサッと突き刺さるのです。ま、悪い方向に進むと収拾が付かなくなるという負の要素を抱えているのですけど、落ち込んでる様子もまたエンタテインメント、ということにしておきましょう。

そういう緊張ばかりでは心労が溜まるので、安定感のある桂米二さん、ホンワカ暖かい桂こごろうさんで中和し、また桂紅雀さんによりテンションを高める。桂文太さんは安定系、桂雀五郎さんは緊張系、桂雀三郎さん、桂千朝さん安定、桂文華さん緊張、うまく混ざっていると思いますが、どう? 無理矢理かなぁ。

●(初代)桂小文治「うらのうら」:江戸落語「羽織の幇間」
何か面白い遊びをというので、芸妓・舞妓・太鼓持ちを引き連れ散歩に出かけた旦那、いつの間にか太鼓持ちの茂八が見当たらず、探しているところへ「旦那、えらいことです。男連れの若い女性が電車に轢かれて手が」と、慌てて戻って来た。驚いて聞けば「連れの男は女性を放って置いて歩いて行く、男に『どうして女を助けないのか?』聞いたところ『手を切った女には未練がない』とはどうです?」まんまとニワカにはめられてしまい、悔しくてしかたがない。そこで、ちょっとした計略を……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug462.htm

●笑福亭鶴光「袈裟御前」
京を追われ伊豆に流された源頼朝を担ぎ出し、平家討伐を企む怪僧・文覚上人(もんがくしょうにん)こと、元・北面の武士として名を馳せた遠藤盛遠(えんどうもりとう)が、どうして出家、仏門に入ったのか? それはその昔、同僚・源渡(みなもとのわたる)の奥さん袈裟御前に心動かされ「一夜の不倫」を申し込んだことに端を発する。そのとき貞女・袈裟御前の取った行動とは……?
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug224.htm

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