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2009/07/19

(初代)森乃福郎「滑稽清水」

【世紀末亭】2009年7月19日定期アップ

姪っ子が高校生になった頃、上方落語に目覚めさせようと画策し、枝雀落語のCDをプレゼントしたことがありました。後日、感想を聞くと「何しゃべってんのか分かれへぇ~ん、外国語みたい」そうか、落語で語られる上方言葉は外国語だったのか。

冷静に考えて、半世紀以上生きてきたわたしでも意味不明の語彙に出くわし「大阪ことば事典」のお世話になる機会が多いのに、ついこのあいだオムツが取れたばかりのガキンチョにとって、古典の大阪言葉が外国語に等しいのももっともなことだったのでしょう。

噺の中の会話が「今の言葉」で語られていたその時代、落語は人々の日常に結びついた生活そのものであったものが、今やそれは「昔の言葉」で語られる遠い過去の物語であり、理解するには繰り返し聞いて慣れ、学び、積極的な働きかけを必要とする。落語は特殊な趣味分野に属すると理解すべきです。

それは古典(クラシック)音楽や古典ジャズ、古典映画の愛好に通じるものであり、良く言えば「不動の評価を与えられた芸術性の高い作品を愛でる」と言えるでしょうし、悪く言えば「保守・反動的、過去の栄光にすがって、現在・未来を見ない思考停止状態」と言えなくもありません。

今、わたしが使っているパソコンOSはWindows-XPで、一世代前とはいえ現在でも主流の最先端システムなのですが、モニターを見る限り古典ともいえるWindows-3.1ととてもよく似ています。どういうからくりかと申しますと、デスクトップのプロパティ「デザイン」をクラシックスタイルで使用しているからなのです。

Xp_3

Windowsは3.1から使い始め95、98、Me、XPと5世代進化し、そのつどデザインが一新されているにもかかわらず、かたくなに3.1デザインにこだわり続けて15年「保守・反動的、過去の栄光にすがって、現在・未来を見ない思考停止状態」と言ってさしつかえありません。上方古典落語・古典音楽・古典ジャズ・古典映画、古典好きの性癖はこんなところにも表われています。

●(初代)森乃福郎「滑稽清水」:江戸落語「信心」
京都に住まう目の不自由な作ノ市さんは女房のおとわさんと二人、仲むつまじく平穏に暮らしている。そんなある日の夕景小前、おとわさんが風呂へ出かけた留守に徳さんが訪れ、地獄の底に突き落とすような話を聞かせて帰って行った。その話とは「弟分・馬ノ助と、おとわさんが密会している」というのだ。この目さえ見えれば、自身で確かめ仕返しすることができるものを「よし、景清の目が奉納されている清水さんに願をかけ開けてもらおう」その日から百日参りを始めると……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug463.htm

●桂文我「昆布巻芝居」:滑稽芝居噺
昼食のおかずが「鮒の昆布巻(こんまき)の味醂煮(みりんだき)」と聞いて、大旦那は大好物に心ウキウキ嬉しくてしようがない。ただ心配なのは昼時を狙って、ただ飯を食いにやって来る裏のヤモメの存在だ。妙に鼻が利き、表を歩くだけでその家のおかずを当てるワザを持っている。気付かれないうちに炊き上げて、厳重に隠しておくよう言いつけたその時「ごめん」と入って来たのは裏のヤモメだった……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug225.htm

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