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2008/12/07

桂米朝「開帳雪隠」

【世紀末亭】12月7日定期アップ

2006年9月17日、天満天神繁昌亭のオープンと同時に始まった【上方落語メモ第9集】を無事終えることができ、ホッとひと息ついております。貴重な音源のご紹介や言葉の意味・解釈、専門的なデータのご教示など、バックでご協力いただきました皆々さま、本当にありがとうございます。

さて、この2年間を振り返って、特徴的な言葉は「プチ上方落語ブーム」と言えるのではないかと思います。前半はもちろん「天満天神繁昌亭のオープン」でしょう。そこへ行けば毎日落語が聴ける、ということは自分の都合に合わせて日を選んで出かけられる。今まで躊躇していた足を向けさせるに十分な吸引力がありました。

開亭2周年を越えた今なお、昼席は満員御礼状態が続いているとお聞きします。上方落語の核、大阪大衆芸能・伝統芸能の砦の一つとして深く根を下ろし、ますます枝葉を伸ばしていってもらいたいものだと思っています。

後半は2007年9月から放映された某国民放送局の朝ドラ「ちりとてちん」でした。若狭の小浜から女流落語家を目指し大阪へやって来たヒロイン和田喜代美が、徒然亭若狭として成長していく過程を描いた作品でした。「やっぱり、噺家や~めた」と結末の出来はともかく(ともかくかいッ)全国津々浦々に「上方落語」の存在を知らしめた効果は絶大でした。

具体的な数字を上げるなら【世紀末亭】への1日来場者数が放送開始前に比べ、倍増以上の1000人を超える日々が半年のあいだ続いたことからも明らかです。放送終了と同時に激減してしまったのは残念ですけど、若干の底上げ効果はあったらしく、現在なお1日600名弱訪れていただいております。

とは言え昨今、世間ではもっぱら「ちりとてバブル崩壊か?」との声も聞こえてまいりますが、このどさくさまぎれに「襲名バブルを生み出せ」とばかり小米朝→米団治、春菜→春蝶、つく枝→文三、小つる→枝鶴と続く予定があり、方法はいろいろありましょうが、上方落語の隆盛につながるなら、何でもやったらえぇやないの。

そんな実落語世界の動きに影響されつつ、我ながらよく続くと思うぐらいコンスタントに月4演目の追加とリニューアルを重ね、ここに「第9集あとがき」を記すことができました。

今のところ、多少モチベーションの低下傾向は見られるものの、まだまだ続ける余力は残っております。2008年12月21日の次回更新より【上方落語メモ第10集】を開始する予定ですので、引き続きご愛顧の程お願い申しあげます。

●桂米朝「開帳雪隠」:別名称「雪隠の競争」
阿弥陀池、本名和光寺さんで善光寺さんの出開帳があり、連日あふれ返っている。常の何十倍という人々が押しかけるのだから、さぞかしトイレ問題が深刻だろう、そこで、臨時簡易トイレを設置して銭を取ったら儲かるはず。と、考え実行してみたところが、案にたがわず大入り満員の大盛況で、ちょっと濡れているが大儲けになった。ところが問題発生、初日、二日目はよかったのに三日目、客足がパッタリと止まったのはなぜ? それは強力な同業者が現われたからである。そんなことで諦めてはいけない、ここに一つの秘策が……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug450.htm

●桂米朝「堺飛脚」
船場から堺の大浜まで手紙を届けるように依頼された飛脚屋さん、早朝先方へ到着するため夜が明ける前に出発し、飛田の森を過ぎようとする頃、行く手を遮ったのは一つ目小僧だった。「どうせド狸が化けたに違いない、化け物の古典か、古臭いわい消えさらせッ!」一喝するとパッと消える。が、しばらくすると傘小僧「古臭いわい、消えさらせッ!」次は高入道(たかにゅうどう)「もっと古臭いわい、消えさらせッ!」その次がノッペラボウ女「あきれるぐらい古臭いわい、消えさらせッ!」その次が……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug211.htm

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