« 笑福亭松之助「死神」 | トップページ | 桂七福「粗忽長屋」 »

2006/07/16

桂南天「口合あんま」

【世紀末亭】7月16日定期アップ

竣工した当時は世間もうらやむ最新式鉄筋コンクリート住宅だったらしい我が住まいも、年月を重ねるうちにあちこち時代の流れに取り残され旧式となり、某ソフトメーカー基本OSがパッチを当てまくっているのと同様、不具合のその都度改修・改善の手を入れながら騙しだまし凌いできています。

屋根や外壁防水営繕工事はあらかじめ決められたスケジュールに沿って数年毎定期的に行われますが、シャワー設備の普及に伴う水道供給圧力増強、近隣高層マンション建築に伴う共聴ケーブルテレビ導入、上下水道配管劣化に伴う付け替えなど、改善工事はそうたびたびあるものではありません。

今回、その臨時の改善工事、マックス25アンペアだった電力供給量を40アンペアに増強する工事が行われ、2日に分けて停電を伴う切り替え作業がありました。1回目は7月5日の午後1~4時までの3時間、2回目は7月12日午後1時半~3時半までの2時間。

5日は気温もさほど上がらず、エアコンを切って窓を開け放つと風が通り抜けて問題なし、12日も直前までギンギンに冷やしておいて余冷で何とかセーフ、エアコンのありがたさを再確認させていただいた二日間でした。

技術力優秀な日本の電力供給会社は日頃滅多に停電を起こしません。ひと昔前でも年に1回有るか無いか、ここ数年、停電した記憶が無いほど電気が無い生活とは無縁でした。時刻・時間予告のうえ、ゆや承知のうえの停電なのに、いざ電気が無くなってしまうと日常生活の何気ない部分で小さな混乱が起こりますね。

音楽を聴こうとポータブルMDを取り出して充電していなかったことに気付く、ラジカセのスイッチを入れかけては、コンセントから引いているのを思い出す、電池を探すと数が足らないことに気が付く。ここはもう黙って雑誌でも読んで時間が過ぎるのを待ちました。

工事が済んでのち、まだ混乱は納まりません、タイマー機能付きの時刻表示窓は手強かった。なかにはメモリーが効いて何事もなかったように時を刻んでるのがあるものの、チカチカチカチカ早く時刻合わせしてくれとせがむものがほとんどで、目覚まし時計、卓上時計、アンプのタイマー、ビデオカセット、電子レンジに炊飯器、一つひとつそれぞれの流儀で基準の時計に合わせてピッピッピッピッピッピッピッピッ……、それを2セット、ピッピッピッピッピッピッピッピッ……

これを記している今、その基準の時計がかなり進んでたことを発見したけど、もぉえぇわ。

●桂南天「口合あんま」
表を通る子連れ座頭の按摩さんを呼び込んだ大旦那、さっそく揉んでもらうと揉む合間あいま、かけた言葉に口合いで応答してくる。面白がって揉ますうち、外で待たせていた按摩の子どもが橙(だいだい)を一つ盗み取ったと、向かいの八百屋が耳打ちに入って来た。せがれにわけを問いただすと「死んだ母親の仏前に供えるため」だという……
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug397.htm

●桂枝雀「三十石」
伊勢参宮の下向、大津を出発して京を見物し、伏見へ出て淀川を三十石舟の夜船で大阪八軒家まで下ることになる。上方落語の大作「東の旅」の最終章、伏見人形屋の店先、船宿での船待ち、三十石に乗り込み船出までを旅情豊かに語り紡ぐ珠玉の逸品。
http://homepage3.nifty.com/rakugo/kamigata/rakug150.htm

|

« 笑福亭松之助「死神」 | トップページ | 桂七福「粗忽長屋」 »

コメント

とりあえず判明分

てまる→手毬(「上方語源辞典」より)
サゲの「無縁法界」は「見えん方かい」の口合(「上方演芸辞典」より)

どちらでも構わんでしょうが、相羽秋夫はんの本では按摩サンの名前は「仙右衛門」、息子は「仙蔵」にしてました。

投稿: の | 2006/07/19 23:06

「口合あんま」
ホンマにこの噺は分からん部分が多過ぎて難儀します。手丸=手毬はカンが当たった。教えてもらったこと、さっそく本文に反映させときます。>のさん

投稿: 仮隠居 | 2006/07/20 11:49

●いやいや、「手毬」と書いて「てまる」と読んだんやそうです。
「手丸」は広辞苑に「手丸提灯の略」とありますが、これではないでしょう。

●炭・木のところは、上方話さんの説が合ってるような気がします。
炭・木の問屋の仕入れ方法は山ごと買う方法で、山の持主に金を渡して山の権利書をもらう→山の持主はその金を資金にして炭を作ったり割木を取り出す→船で送る→問屋はその炭・木を売って金に替える→山の権利書を返却する、というシステム。
江戸時代は船の輸送が中心で難破(難船)することも多かったようで、そうなると商品(炭・木)がパアになって問屋が飛んでしまうわけです。

『ご存じ古今東西』の音源を聞くと、この部分は「ぞうきにつむ」と聞こえますので、表が「雑木に積む(雑に積む?)」で「蒸気(船)に積む」の口合になって、あとは上方話さんの推理通りかな、と思います。

投稿: の | 2006/07/20 16:39

なるほど、納得

投稿: 仮隠居 | 2006/07/20 22:38

ご隠居、見つけましたぜぇ。

「腐り縄にも取所」(捨てる物でも使いようで役に立つことのたとえ)
「腐り縄にも取柄」(捨てる物にも用がある)
(東京堂『故事ことわざ辞典』より)

これが上方では「朽ち縄にも取柄」と言ったんでしょう。

投稿: の | 2006/08/04 20:33

ほぼ勘は当たってた。しっかし、のさんの口縄のような執念深さに脱皮。明晩発表の新作に合わせて改訂します。

投稿: 仮隠居 | 2006/08/04 22:33

>口縄のような執念深さ

学生時代にやってた柔道では執念深い寝技を称して「すっぽん」と呼ばれておりました 
V(O^V^O)V

投稿: の | 2006/08/06 14:20

「スッポンのの」では音の響きが可愛いすぎる。ところでスッポンの語源ですが、諸説あって定まりません。水に飛び込むときの擬音、鳴き声、スポッと水から首を出すからとか、一番まともそうなのが、丸いお盆状の器「水盤」と姿が似ているから。すいばん→すばん→すぱん→すっぽん

投稿: 仮隠居 | 2006/08/06 23:11

すみませんですが
すいばん→すばん→すぱん→すっぽん

の後に
ばんざーい ばんざーい
も入れてほしいです。

投稿: くらきっとん | 2006/08/28 12:42

「ばんざーい ばんざーい」のばんざいは「万歳」万歳はその昔「ばんせー」「ばんぜー」という掛け声で叫ばれていたらしい。

そもそも「万歳」が日本の記録に初めて現われたのは「続日本紀」であり、「桓武天皇が雨乞いをしたよー、ほたら雨が降ったので、群臣、皆、万歳を唱えたよー、時あたかも788(延暦7)年のことだったよー」とあることから知れる。

漫才(まんざい)←万才(ばんざい)←万歳(ばんぜい)
帝の徳を褒め称える言葉は、いまや笑芸の一分野にまで進化したのであった。ばんざーい、ばんざーい

投稿: 仮隠居 | 2006/08/28 13:42

『三十石』の発音は・・さんじっこく。決して「さんじゅっこく」ではありません。同様に『十徳』は・・じっとく。
「十銭」は「じっせん」、「十手」は「じって」と発音するのが正しい日本語です。「十」には「じゅつ」の読みは無く「じつ」の読みがあります。

投稿: * | 2015/07/15 19:54

*さん、コメントありがとうございます。

どこの在のお方か存じませんが、あなたの日本ではともかく、わたしの上方、ことに大阪では三十分は「さんじゅっぷん」で「さんじっぷん」とは読みません。

そのほか葬礼は「そうれい」ではなく「そぉれん」、失礼は「しつれい」ではなく「ひつれぇ」と発音します。

ただしい(謎)日本語って何?

投稿: 仮隠居 | 2015/07/16 00:27

コメントを書く



(ウェブ上には掲載しません)




トラックバック


この記事へのトラックバック一覧です: 桂南天「口合あんま」:

« 笑福亭松之助「死神」 | トップページ | 桂七福「粗忽長屋」 »